ドローンに保険は必要ですか?必要性とメリットを解説
近年のドローンは開発された当初よりも飛躍的に機能が上がっているため、より安全な飛行や安定的な操作性を確立することができるようになりました。
そうは言ってもドローンの事故が0になったというわけではありません。
万が一、あなたがドローンでの事故に遭遇してしまった時のために、今回はドローンの保険について詳しく解説いたします。
この記事はこんな方に向いてます!
・ドローン保険を検討してる方
・一番コスパいい保険を知りたい方
①ドローン保険の必要性について
ドローンを使用しているときにもし、何か事故が起きたとしたら…。
もしそうなってしまったら治療費や修繕費などの高額の請求があなたにされてしまうかもしれません。そういった場合に備えるためにドローン用の保険も近年では準備されているのです。飛行させるのに加入が必要条件ではありませんがぜひ検討していただきたいです。
そもそもドローンは
・地上150m(だいたい42階建てのビルと同じくらい)の高さから物体が落下してくる可能性がある。
・ドローンと飛行機の翼がぶつかった場合、翼を大きく損傷させる可能性がある。
・ドローンのプロペラは肉でも野菜でも切り落とせるくらい危険。
・ドローンの時速は70km、車に並走できる。
といったことができるので万が一人の上に墜落してしまった場合など、相手を高い確率で傷つけてしまう危険性を秘めているのです。
②ドローン保険の種類
ドローンの危険性と保険の必要性についてご理解いただけましたでしょうか。
それではドローン保険の種類について解説していきたいと思います。
ドローン保険は大まかに2種類あります。賠償責任保険と機体保険です。
他者に損害を与えてしまったときの補償
主に対人・対物賠償や人格権侵害などに補償される
ドローン本体が破損したときの補償
破損時の修理や火災や水没や機体の盗難、回収、捜索の際に補償される
どちらの保険でも保険会社や用意されたプランによって補償内容が異なりますのでよくご確認をお願いいたします。またこの他にも用途や被保険者によって、更に2種類に分類できます。
個人向け保険と法人・事業者向け保険です。ただし、ドローンの用途によって適応される保険が異なりますのでよく注意してください。
ドローンを個人の趣味で飛ばす
(撮影機材を使わず、操縦のみを楽しむ場合。または撮影した素材を本人、家族間でのみ楽しむ場合。)
ビジネスを目的に飛ばす
SNSへのアップ目的、もしくは撮影素材をサイトに登録し販売するなど。
※収益の有無に関わらず個人利用の範疇を超えている場合は補償範囲外となってしまいますのでよくご確認ください。
▶︎まとめ:
③保険を選ぶ方法・基準
ドローンの保険は保険会社やプランによって対象範囲や補償内容が多種多様なのでしっかりと解約内容や約款を確認しておくことが必要です。あなたが必要としている用途に合わせた保険、プランを選ぶコツについてお話していきましょう。
└─ 人格権侵害補償の有無
もし、インターネット上に撮影した素材をアップすることを考えているのであれば人格権侵害補償の有無を確認するべきでしょう。
インターネットへのアップロードは業務行為ととられる場合が多いため、個人保険の範疇を超え、適応範囲外となってしまうことも考えられます。こうなってしまいますと人格権侵害で訴えられても補償されません。
もし、SNSなどにアップする予定がある場合は、人格権侵害補償が付いている保険やプランを選ぶとよいでしょう。
└─ 補償金額から選ぶ
保険を選ぶ条件として補償金額は重要なポイントになります。
最低でも補償金額は一億円以上、無制限のものを選ぶべきです。
ドローンによる事故は高額なものになってくる場合もあります。損害の状況によって一億円以上の賠償を求められる場合もあるでしょう。
あなたがドローンを安心して飛行させる為にも、この部分はよくチェックしておきたいところですね。
└─ 示談補償サービスの有無
示談補償サービスとはドローンの事故に精通しているプロが交渉を代行してくれるサービスのことです。これ画れば事故後の対応が比較的スムーズに進んでいくことでしょう。もし、十分な補償金額があったとしても肝心の交渉で頓挫してしまうことになれば目も当てられません。もしプランの中に組み込まれていれば、これほど心強いサービスもないでしょう。
└─ 貸与中の事故に関する補償の有無
あなたがドローンを貸し与えることがある場合この保証は必須と言えます。
この補償が無かった場合、契約者本人が操作中の事故のみ保険の対象となり、貸与中に起こった保険は対象外になってしまう、という状況になりかねません。その場合その事故は全額負担となってしまいます。
事前に補償の範囲をよく確認しておくことが大切ですね。
└─ 機体補償の有無
ドローンの機体によって異なりますが高額なものだと数十万円するものもあります。事故や破損、紛失などの状況になってしまったとき、同型の機体へ買い替えるのはそれなりの費用が必要となってきます。その場合、機体補償がある保険・プランに加入していればその費用を負担することなく新しい機体を購入することができるでしょう。
ドローン保険を選ぶときは利用する状況が補償内容と見合っているかが重要ということがよくわかったかと思います。
安価なホビー用のドローンであれば大きな損害にはなりにくいかもしれません。その場合は保険料の安い保険で十分賄えると言えるでしょう。
ですが数十万するドローンへカメラを搭載し空からの撮影を行う場合は、事故による被害額がぐんっと跳ね上がり高額になりがちです。特に人口が密集している住宅密集地での事故は一億円以上の補償額が必要になる可能性が高いです。なのでご自分の持っている機体や飛ばす場所などのことなども考えながら保険を確認する必要がありますね。
④おすすめの保険は?
この先はお勧めのドローン保険のご紹介をさせていただきます。
あなたの求めている条件を備えた保険を選ぶための一助にお使いください。
▶︎ 個人向け保険
個人でドローンを利用する際にもしもの時に備えて保険を考えておきたいですね。ただ、個人向けの保険は基本的には空撮した画像や映像をSNSをアップすると補償が適用されなくなってしまうのでその点には注意が必要です。
⒈ SORAPASS care
「SoraPass(ソラパス)」というものをご存じでしょうか。
日本初のドローン専用飛行支援地図サービスが主要サービスですが、そのほかドローンのレンタルや手軽に飛行許可申請及び実績報告を行えるサービス、などさまざまなドローンに関するサービスを数多く提供されています。
そんなSoraPassのサービスとドローン保険が一緒になったサービスが「SORAPASS care」です。またこの保険は業務利用もホビー利用もできる利用者も安心させてくれる保険なのです。
通常の保険では撮影した空撮画像、映像素材をSNSにアップすると補償の範囲外になってしまうこともありますがSORAPASS careならばっちり!対人、対物賠償のみならず人格権侵害補償もカバーできます!
⒉ DJI 無償付帯賠償責任保険 限定利用プラン
これはドローンの機体の販売や民間資格の運営をしているDJI のドローン保険の一つです。DJI の対象製品を購入すると特典として第三者への損害賠償保険が1年間無償で付帯されるのです。この補償を受けるために必要なのは登録手続きのみ。公式ページから登録できるのでとっても簡単です。
ただし、個人向けの保険であり、尚且つ保証期間が購入から1年間のみというところには注意が必要です。もっと手厚い補償が受けたい場合は優勝の保険へと切り替える必要がありますのでお気を付けください。
▶︎ 法人・事業者向け保険
もし撮影中に事故が起こってしまったら…、撮影した素材で人格権を侵害するようなことになってしまったら…そんなことを考えているのならこちらの保険への加入を考えてはいかがでしょうか。
⒈ 東京海上日動 ドローン保険(賠償責任保険)
一度は聞いたことがある有名保険会社の東京海上日動のドローン保険(賠償責任保険)です。これの魅力は機体購入から時間がたっていてもある加入条件をクリアすれば加入できることにあります。その条件とはFLIGHTSが提供する無料動画講習を視聴することです。現在、プランは3種類あります。
・ライトプラン→個人事業主の方向け
・スタンダードプラン→複数人で使用する方向け
・海外プラン→一時的に国外で使用する方向け
上記それぞれで補償のカバーする範囲が異なり、補償金額も1億円~10億円までと保険料も異なるので事業に合わせて保険を選ぶとよいでしょう。
また農薬散布作業による損害に対しては補償の対象外になるので、農薬散布などの利用を考えている方は別の保険への加入をおすすめします。
⒉ DJI 無償付帯賠償責任保険 標準プラン
先ほど個人向けの補償でもご説明しましたが、こちらは法人や個人事業主の方向けのプランになります。事業活動、表現活動に活用できますよ。
またこちらの補償を受けるには登録手続きが必要になりますので、対象製品を購入した後は公式ページから申し込みをしてください。
ただ、人格権侵害補償、機体の補償は保険には含まれていないので不測の事態に備えたい場合は有償の賠償が含まれている保険か、機体補償が含まれている保険に加入をするべきです。有償の保険などもDJI で展開しているものがありますので一度確認してみるとよいでしょう。
⒊ DJI賠償責任保険
DJI無償付帯賠償責任保険の補償を受けられるのは購入から1年間となっています。その保険の補償範囲よりもカバーする範囲が広く、金額も手厚い補償を受けたい場合や購入後1年以上経過したときにおすすめです。こちらも3プラン用意されているので自分に合ったものを選んでください。
・プランA→対人補償/対物補償/管理財物補償/管理財物使用不可損害補償/人格権侵害補償/初期対応費用補償/補償対応費用補償
・プランB→プランA+ドローン貸与中の借主の補償
・プランC→プランA+プランB+海外での事故の保証
上記プランと支払限度額(1億円~10億円)によって保険料が異なります。
オプションでサイバー攻撃の際にも補償されるサイバー保険も付けることができますので、興味のある方はご確認してくださいね。
⒋ 損保ジャパン ドローン専用保険
損害保険ジャパン日本興亜株式会社のドローン専用保険は機体の破損や事故、トラブルのリスクに対応してくれる保険です。補償内容は基本補償、オプション補償になります。
基本補償は機体事態の補償や第三者への賠償責任などの補償内容になります。
一方、オプション補償は操縦訓練費用補償になります。この操縦訓練費用補償は使用者が操縦訓練を受ける際の費用を補償、この補償は技術向上をサポートすることを目的としています。
この他にも予期せぬ事態にも幅広く対応してくれる保険となっています。例えばドローンが行方不明になってしまった場合に発生する費用(交通費、宿泊費、捜索委託費など)や空撮で第三者のプライバシーを侵害してしまった場合の賠償責任などの補償をしてくれます。
▶︎ ドローンの機体保険
機体保険とはドローンの事故による破損や盗難などのドローンの損害を補償してくれる保険です。高額なドローンを利用している方や修理費用を保険で補いたいと考えている方はこちらも一緒に検討するのをおすすめします。
⒈ 東京海上日動 ドローン保険(機体保険)
こちらは法人、または個人事業主の方が対象の保険です。ドローンやドローン用のカメラの破損や火災、落雷、盗難などの際に補償を受けることができます。
賠償責任保険と同じく、FLIGHTSが提供する無料動画講習を視聴することが加入の条件です。
またプランも「個人事業主の方向けのライトプラン」「複数人で使用する方向けのスタンダードプラン」「一時的に国外で使用する方向けの海外プラン」の3つが用意されていますので使う目的に合わせて選びましょう。
⒉ DJI機体保険
DJI製のドローンの墜落や落雷などによる、ドローンの破損に備えることができる保険となっています。プランは3種類用意されているので、実際に使う状況や受けたい補償を考えて選ぶとよいでしょう。
・プランA→操作ミスによる破損や火災、落雷、水漏れや水没、盗難、機体の回収や捜索、臨時費用など
・プランB→プランA+貸出、求償権不行使、代替機レンタル費
・プランC→プランA+プランB+国外での破損
中古品や譲渡品であってもDJI国内正規流通品の機体であり、加入条件をクリアすることができれば加入が可能になります。
また、機体によって保険料が異なりますのでご注意ください。
⒊ SORAPASS care
こちらは個人向け保険でも挙げたSORAPASS careになります。
ホビー利用、業務利用の両方に対応している他、人格権侵害補償もカバーしているので万が一の場合でも安心できます。
また補償の対象となる機体数が制限されていないため複数のドローンを所有していても、ドローンごとに契約する必要が無いため非常に便利といえるでしょう。
▶︎ 超短期契約できるドローン保険
頻繁にドローンを飛ばすことが無いのなら1日単位で契約することができる楽天損保のドローン保険がおすすめですよ。1日あたり200円という小額で保険に加入することができます。
ドローンの事故やトラブルで損害を与えた場合に保険金が支払われるかたちとなっています。また、損害賠償を請求された場合には最大で1億円が補償されます。普段あまりドローンを操縦することが無い人や機体の補償が不要という方には向いている保険と言えます。
▶︎ ドローンメーカーの保険について
ドローンメーカーによりますが独自の保険を提供している場合もあります。
有名なのは今回幾度か紹介させていただいたDJIの保険でしょうか。
DJIの保険は対象の対象製品を購入している人に限るなど、加入条件があります。
他のドローンメーカーでの保険を利用する際にも補償の対象者や加入条件、対象製品、補償内容などが異なりますので使用する前に確認しましょう。
▶︎ 無料のドローン保険とは?
無料で利用できるドローン保険は有料の保険よりも補償内容が薄くなってしまうのが欠点です。補償の金額や人格権侵害補償の有無や示談補償サービスの有無などで違いがありますのでもし、その補償の範囲内でも大丈夫なら利用しても大丈夫だと思います。安心してドローンを飛ばしたいという方には手厚い補償がされている有料の保険をおすすめしたいと思います。
⑤まとめ
いかがでしたでしょうか?
個人の趣味であっても、事業目的だったとしても事故の危険性はつきものです。もし人や物にぶつかり、損害を与えてしまったら多額の費用を請求される可能性もあります。そのためには万が一の事態に備えておくべきです。
あなたがドローンを導入したいと考えているのならこの記事を参考にしていただければ幸いです。
30代会社員。ドローン歴5年。ドローンの最新技術、資格関連やイベントの最新情報を届きたいと思いサイトを開設しました。
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